宇治川オープンラボラトリー

Ujigawa Open Laboratory

京都大学防災研究所 流域災害研究センター


当施設の概要

京都大学防災研究所宇治川水理実験所は主として水と土に関する災害の防止・軽減を目的とした実験研究を 行うため、昭和28年8月1日に設置されました。平成8年には防災研究所が改組され、全国共同利用の研究所 として位置づけられました。本実験所も、名称に冠しています「水理実験」に限定した単機能の施設ではなく、 多分野の施設を擁して広く開かれた研究、教育、学習の場であることを明示し、所内外の研究機関、研究者、 一般企業、学校などに対する共同利用施設として位置づけることとなり、平成14年に名称を 「宇治川オープンラボラトリー」と変更いたしました。 宇治川オープンラボラトリーは多くの観測・実験装置群を擁し、世界有数の規模を誇る総合実験施設です。 写真は中央建物が本館、右が旧管理棟です。

巨椋池のビオトープ

施設内には巨椋池のビオトープがあります。巨椋池は,京都市伏見区南部,宇治市,久御山町に またがって存在した,周囲約16km,面積約8km2,最大水深約1.1mに及ぶ巨大な池でしたが, 昭和8年から16年にかけて行われた干拓によってその姿を消しました。宇治川オープンラボラトリーでは, 構内にある約50m四方の緑地に,その周辺をも含めた流域模型ビオトープを製作し, 往時の生物相の一部を復元するとともに、宇治川、木津川、桂川の水が淀川に合流する様子や 巨椋池干拓地に氾濫する様子を観察できるなど、防災ならびに環境学習支援に供しています。

中聖牛

2023年3月に河川生態学術研究会木津川研究グループ(代表 竹門康弘先生)によって設置されました。 この中聖牛は、日本の伝統的河川工法が世界に普及・伝承されることを祈念して設置したものです。 中聖牛は、伝統的な水制工法「牛枠」の一種です。牛枠類は戦国時代に発達し、江戸時代に全国に広まったといわれています。
(宇治川オープンラボラトリー構内中聖牛看板より抜粋)