観測塔(田辺中島高潮観測塔)
現在、定点観測施設として和歌山県田辺湾湾口(沖合2km)に高さ23mの田辺中島高潮観測塔があり、田辺湾を中心とした沿岸域において気象および海象現象を総合的に観測しております。
田辺湾は、湾口幅4.05km、面積17.95km2の西方に開けた湾で、湾口部周辺の水深は約30mで海底地形は概ね平坦です。そして、その湾口中心付近に中島と呼ばれる水深10mの浅瀬をいただく急峻な孤立海底山があり、この海底山の上に1993年、田辺中島高潮観測塔を設置して観測を開始しております。
※観測塔位置:北緯33°42′32″,東経135°19′58″ (世界測地系)
計測項目
観測塔には、風向・風速計,日射計,気温・湿度・気圧計、波高計、水温計(水深5m、10mの位置)等が取り付けられ、常時観測を行っています。
Webカメラによる撮影も実施しており、観測塔で収集されたデータおよび撮影画像は、観測塔内のPCに記録されると同時に無線LANを介して観測所本館に伝送され、自動的にデータの保管、解析処理を行っています。
※画像をクリックすると拡大画像が表示されます。
最新の観測データが1時間毎に観測所のホームページ※で公開されており、どなたでも閲覧可能となっています。また、これらの観測データの確認後、観測所内のシステムにて定期的に平均値、最大値等を含んだ日報・月報という形で整理しております。
観測データはホームページでの公開の他、共同研究等への活用、海上保安庁や日本海洋データセンター、近いところでは南紀白浜空港や地域自治体などの関係諸機関にも随時提供しております。
観測船「海象」
所有者 国立大学法人京都大学
用途 官公庁船(調査)
小型船舶登録番号 第252-12909
船型 ブランケット船型
船質 FRP
船籍港 白浜港
船体項目
全長 11.66m 登録長 9.25m
全幅 3.20m 登録幅 2.41m
全深 1.26m 登録深 0.63m
総トン数 3.4トン
機関 ヤマハMD730KUH 340Ps
速力 巡航18ノット 最大23ノット
定員 12名(船員1名、旅客11名)
航海計器
GPSプロッター
測深機
装備品
フレームデリック手動可動式(500Kg吊)
油圧キャプスタン(1丁巻き)
電動ウインチ4φ200M(200Kg吊)
交流発電機AC100V 3KW
精密安定化電源装置 AC100V. 500W
観測装置・計測機器
Available observational equipments
Observation | Profiling | Manufacture | Notes |
---|---|---|---|
ADCP | 0~20m | RD Instruments | ADCP frequency 1200Hz |
Electromagnetic current meter | ALEC Electronics & IOTechnic | Current speed/(Temperature)/(Salinity) | |
STD | 0~100m(cable length:50m) | AAQ1183-H | Temperature/Salinity/Depth/DO/Turbidity/Chlorophyll/pH |
Ultrasonic wave gauge | FS 15m | KAIJO SONIC | Wave speed/Wave height |
Propeller type anemometer | 0.4~90m/s | W855-Z1(KOMATSU) | Wind speed/Wind direction<2D> |
Ultrasonic anemometer | 0~60m/s | SAT-550(SONIC) | Wind speed/Wind direction<3D> |
Ultrasonic Weather Station | Airmar(WICS) | Wind speed/Wind direction<2D>/Barometric pressure/Air temperature/Humidity | |
Rain gauge | RT-5(IKEDA KEIKI) | Tipping bucket type, Dia. of receiver:200mm, A tilt of bucket:0.5mm |