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お問い合わせ

京都大学防災研究所
気候変動適応研究センター
白浜海象観測所
TEL: 0739-42-4352
FAX: 0739-42-5532
e-mail:
shirahamauh31.dpri.kyoto-u.ac.jp

アイチャッチ

研究活動

 白浜海象観測所では、定点観測施設としての観測塔を生かして、田辺湾を中心とした沿岸域において気象及び海象現象を総合的に観測し、沿岸域における海象・陸面および大気の相互作用などの解明に取り組んでおります。また、海岸・沿岸海洋災害の防止・軽減の観点から、波浪および高潮の発生・発達機構、津波、海況変動などに関する研究を進めてきています。例年夏期には、観測塔周辺に計測機を集中投入して、台風接近に伴う強風条件下での気象・海象現象の集中観測を実施しています。近年では、河川流域から河口、そして沿岸域を対象とした土砂移動、地形形成、および生態系への影響等も研究テーマとして取り入れ、大気~陸地(河川)~海洋をつなぐ「流域圏」研究における沿岸域モニタリングサイトとして新しい展開も始めております。また、近い将来に予想される南海地震と地震に伴う津波による災害などに対して、減災に向けた取り組みを地域と連携して継続的に展開したいと考えております。

これまでの研究テーマ
Title Keywords 利用施設 共同研究機関
大気・海洋相互作用の基礎的研究大気・海面過程,海面フラックス,二酸化炭素交換田辺中島高潮観測塔九州大学,愛知県立大学
田辺湾における流動・水質形成と環境評価海水交換,海況変動,河川流拡散,河口域循環田辺中島高潮観測塔
紀伊半島を対象とした流域圏水循環・物質輸送過程の観測大気・流域・海洋結合モデル田辺中島高潮観測塔潮岬風力実験所
河口・沿岸域における地形の形成・変形過程イベント堆積物,音波・音響探査,河口閉塞,海浜過程観測船「海象」沿岸域土砂環境研究領域
河川の構造と生息場・生態系形成条件の関連分析ハビタットロジー,流水-土砂-構造物相互作用 穂高砂防観測所,(独)土木研究所,琉球大学,明石工業高等専門学校
      
      

共同研究/共同利用

 田辺湾湾口に位置する観測塔は、沖合(陸岸から約2km)にある利点を生かして、地球温暖化現象との関係が指摘される大気~海洋間の二酸化炭素輸送量の観測や、洋上風力発電の実用化に向けた海上風況に関する基礎研究などが学内、学外との共同利用・共同研究の形で進められております。

共同研究打ち合わせ  共同観測
      
      

共同研究一覧

  • 九州大学応用力学研究所:大気・海洋間の運動量フラックスの観測研究
  • 岡山大学環境理工学部:大気・海洋間のCO2フラックスの観測研究
  • 愛知県立大学情報科学部:砕波による気泡連行の観測研究
  • 名古屋大学工学部:熊野川・七里御浜系での物質輸送の観測研究
  • 東海大学海洋学部:田辺湾の海水交換機構の観測研究
  • 豊橋科学技術大学:熊野川河口部の海浜変形の観測研究
  • 韓国海洋研究所:沿岸海洋観測ネットワークに関する共同研究
  • 台湾Coastal Ocean Monitoring Center (COMC):沿岸海洋観測ネットワーク
  • 神戸大学大学院工学研究科 市民工学専攻:高潮・波浪災害リスク軽減に向けた大気-海洋-地盤系における界面力学過程に関する現地調査(田辺湾)
  • 北海道大学大学院工学研究院:高潮予測に対する高波浪,強風下のエアレーションへの混相流体力学的寄与(田辺湾)
  • 徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部:森林の管理状況が河道災害のポテンシャルへ与える影響評価へ向けた萌芽的観測研究(和歌山県富田川支流西谷川)
      
      

教育活動

 本観測所は、教育の実習施設としても活用されており、気候変動適応研究センター・潮岬風力実験所と共同で新入生向け少人数セミナー(ポケット・ゼミ)や、理学研究科「多階層科学実習」などの科目を提供しております。

セミナー風景  ポケゼミ風景
      
ポケゼミ風景2  ポケゼミ風景3
      
      

社会貢献

 観測塔で常時観測されたデータは、リアルタイムで観測所に収集され、観測データは当ホームページで公開しており、観測所の地域貢献の重要な要素となっています。観測データはホームページでの公開の他、海上保安庁や日本海洋データセンター、近いところでは南紀白浜空港にも提供しています。この他、本観測所では白浜海岸の整備や環境保全と関連して、和歌山県・白浜町・本学フィールド科学教育研究センター瀬戸臨海実験所などと協力した調査などを実施しており、観測所の活動が地元に根差したものになるよう取り組んでおります。

海洋観測塔