施設概要

 京都大学防災研究所では、設立当初から、台風などの強風によって構造物が受ける災害の防止を研究課題の一つとしてきました。 この研究を進めていくためには、実際の強風を観測し、実物の構造物に対する強風の作用を測定することが不可欠であり、強風の発生が多い地域に観測施設を設立することが必要になりました。
 1961年、文部省災害科学研究費の予算配分が確保できたのを機に和歌山県串本町潮岬に風力観測所が設立。串本町当局のご好意により2,500m2の用地の貸与を受け、財団法人防災研究協会と民間会社数社の協力により、測風塔を備えた観測室、プレハブの実験家屋数棟、給水設備が完成しました。
 1965年には、4,100m2の土地を購入、翌1966年には専任職員が認められ、潮岬風力実験所と改称して、正式に京都大学防災研究所の附属施設となりました。
 1970年には、研究室本館(RC4階建て)が完成し、野外実験場も整備されました。この施設は、強風の成因としての台風、竜巻、季節風などの異常大気現象と、それに伴う強風の構造物に対する影響を研究する総合研究施設として、我が国唯一のものであり、災害のみならず、風力エネルギーの利用の面からも、風工学と気象学の発展に大きく貢献しています。

風力実験所本館



本館


測風塔



測風塔

教育活動

 本実験は、教育の実習施設としても活用されており、流域災害研究センター・白浜海象観測所と共同で新入生向け少人数セミナー(ポケット・ゼミ)や、理学研究科「多階層科学実習」などの科目を提供しております。




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